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商品説明
1936年2月8日、神戸港に降り立った日独合作映画の撮影隊一行に、一人の英国紳士風の男が混じっていた。その名はフリードリッヒ・ハック。皆からドクター・ハックと呼ばれた人物である。彼の職業はドイツの軍用飛行機や船舶、それらの関連技術の輸入に携わる日本海軍および陸軍のエージェント。訪日の目的は、本来のビジネスに加えて、日独合作映画の下打ち合わせ、さらにはヒトラーの側近リッベントロップとベルリン日本陸軍駐在武官・大島浩の間で進んでいた外交交渉に関わる密命を帯びていた―。ナチスと日本を結びつけた十字架を背負い、日米間の終戦工作を担ったドイツ人スパイ。女優・原節子誕生にも立ち会った、その謎に満ちた生涯。
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収録内容
1 | 序章 神戸港に降り立った密使 |
2 | 第1章 フライブルク |
3 | 第2章 二つの顔―武器商人と秘密情報員 |
4 | 第3章 原節子と「武士の娘」 |
5 | 第4章 二・二六事件と日独接近 |
6 | 第5章 運命の岐路 |
7 | 第6章 漏洩した日独の秘密 |
8 | 第7章 スイスの諜報員 |
9 | 第8章 和平工作とハック |
10 | 第9章 刀折れ矢尽きて |
11 | 終章 ハックの遺言 |