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商品説明
第一部では、中世琵琶湖漁撈と首都京都での消費という問題を中心に、中世村落にとっての「水辺」における漁撈の歴史的意義を問い、第二部では、他地域の検討もふまえ、一三世紀を画期として、小さなムラが精緻な地域資源利用の主導権を握るとする「生業の稠密化」論を提起し、従来の集約化論や集村化論を止揚する。自然環境と人間との関係性を議論の中心に据えた村落論を構築する意欲作。
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収録内容
1 | 戦後における歴史学の自然環境理解と村落論 |
2 | 第1部 生業と村落(琵琶湖における一三世紀のエリ漁業権の転換とそこにおける村落の役割 |
3 | 中世における琵琶湖漁撈の実態とその歴史的意義―「湖辺」の漁撈を中心に |
4 | 中世における「水辺」の環境と生業―河川と湖沼の漁撈から |
5 | 一五世紀における魚類の首都消費と漁撈―琵琶湖のフナ属の旬をめぐって) |
6 | 第2部 庄郷とムラ(荘園公領制再編成の一前提―辻太郎入道法名乗蓮とその一族 |
7 | 王家領備前国豊原庄の基礎的研究 |
8 | 近江国野洲郡兵主郷と安治村―中世村落の多様性・不安定性・流動性・階層性について |
9 | 中世の「水辺」と村落―「生業の稠密化」をめぐって) |