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商品説明
いつの世も庶民はひたすらこの世の幸を追い求めるもの。その奔放な想像力にかかれば神様仏様といえどもこの通り、親しみ深く荒削り、すこぶるかわいらしく、ときには世にも怖ろしい姿となる。アニミズム的感性に裏打ちされた力強く鮮烈な表現は、正統的な宗教美術とは一線を画す、異次元の美の宇宙を形づくっている。妖怪となった器物=付喪神の饗宴、白隠や仙〓(がい)の不羈奔放な禅画、大らかな性器崇拝と春画との関わり、そして北斎の劇画の如き仏画と異形の滝...。「奇想」の発見で日本美術史を塗り替えた眼の革命家が、宗教美術のもう一つの水脈に分け入り、その核心に迫る。
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収録内容
1 | 1 日本美術に流れるアニミズム |
2 | 2 変容する神仏たち―近世宗教美術の世界 |
3 | 謎多い遊行僧円空にひかれて |
4 | 木喰と東北・上越 |
5 | 野に生きた僧―風外慧薫の生涯と作品 |
6 | 近世禅僧の絵画―白隠・仙〓(がい) |
7 | 白隠“半身達磨像”(永明寺本) |
8 | 3 浮世絵春画と性器崇拝 |
9 | 北斎の信仰と絵 |
10 | 北斎晩年の“ふしぎな世界” |
11 | 4 天龍道人源道の仏画 |