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商品説明
高度経済成長末期以降、病院死の増加にともなって、死亡後の処置を含めた看取りの技術や知識は、家庭からも地域からも急速に忘れ去られていった。多くの人びとが、住み慣れた自宅での死を望みながら、やむをえず病院で死を迎えている。本書は、近代日本における看取りの文化と地域医療の実態を、地主・開業医・巡査の日記や小説・病院資料を通して明らかにし、「遠ざかる死」の時代にあって、死を見つめ、考えることが生を豊かにするという観点から「看取りの復権」を提唱する。
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収録内容
1 | 第1部 看取りの文化(遠ざかる死 |
2 | 地主の日記にみる死の看取り |
3 | 近代の医師 |
4 | 伝統医療のゆくえ |
5 | 都市近郊農村における地主と開業医 |
6 | 病院医療の夜明け |
7 | 派出看護婦の雇用 |
8 | 看取りにおける終末期の認識とケア |
9 | 死後の処置 |
10 | 変革期にある現代医療 |
11 | 告知の歴史) |
12 | 第2部 看病を職業とした人びとの系譜(看護と介護 |
13 | 病院と看護人 |
14 | 小石川養生所の看病人 |
15 | 長崎養生所の看病人 |
16 | 病院の「看頭」 |
17 | 看病・看護・介抱・付添いの関係方式 |
18 | 死を前にした尾崎紅葉の心の揺れ) |