著者・出版社・関連アーティスト
商品説明
明治という激動と革新の時代のなかで山茶花に新聞遅き場末哉(子規、明治三十二年、日本新聞記者として)。司馬遼太郎の代表的な歴史小説、史的文明論である『坂の上の雲』等を通して、近代化=欧化とは、文明化とは何であったのかを、比較文学・比較文明学的視点から問い直す!「坂の上の青い天にもし一朶(いちだ)の白い雲がかがやいているとすれば、それのみをみつめてのぼってゆく」明治の幸福な楽天家たちとその後の「時代人」たちは、「坂の上」のたかだかとした「白い雲」のむこうに何を見たのであろうか。陸羯南(くが・かつなん)が創刊した新聞『日本』の「文苑」記者であり、歌人・俳人・写生文家・正岡子規の軌跡を辿り、生涯の友・夏目漱石、そして新聞人でもあった司馬遼太郎のまなざしから、しなやかに読む。
関連記事
収録内容
1 | 序章 木曽路の「白雲」と新聞記者・正岡子規 |
2 | 第1章 春風や―伊予松山と「文明開化」 |
3 | 第2章 「天からのあずかりもの」―子規とその青春 |
4 | 第3章 「文明」のモデルを求めて―「岩倉使節団」から「西南戦争」へ |
5 | 第4章 「その人の足あと」―新聞『日本』と子規 |
6 | 第5章 「君を送りて思ふことあり」―子規の視線 |
7 | 終章 「秋の雲」―子規の面影 |