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商品説明
近世初期。それまでの戦乱による混沌を経て、列島内部に安定がもたらされた。政治的・社会的制度が改めて確立していく動きと呼応するように、かつての人びとが獲得していた古典的な“知”を再び取り戻さんとする動きが現れる。さらに、海外からの最新情報と技術移入が起爆剤となって、教養の強化・定着・伝播へとつながっていく。“知”が社会の紐帯となり、教養が形成されていくその歴史的展開を、室町期からの連続性、学問の復権、メディアの展開、文芸性の胎動という多角的視点から捉える画期的論集。
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収録内容
1 | 1 基盤としての室町文化(策彦周良の聯句文芸 |
2 | 五山僧侶の教養―古澗慈稽を例に |
3 | 公家の学問―三条西家を中心に |
4 | 教養としての謡―室町文化はいかに継承されたか) |
5 | 2 学問の復権(林羅山と朱子学 |
6 | 林羅山の儒仏論―『野槌』和文序を緒として |
7 | 伝授と啓蒙と―松永貞徳『なぐさみ草』をめぐって |
8 | 江戸初期の有識故実と文化システム―書と公家装束をめぐって) |
9 | 3 メディアの展開(慶長前後における書物の書写と学問 |
10 | 角倉素庵と学問的環境 |
11 | 中世から近世初期の医学知識の展開―出版文化との関わりから |
12 | 近世における大蔵経の出版とその影響 |
13 | 近世狩野派の墨竹図をめぐる教養―制作、鑑賞のための基礎知識の形成) |
14 | 4 文芸性の胎動(『大坂物語』論―歴史はどのように記述されるのか |
15 | 烏丸光広の画賛 |
16 | 貞徳俳諧と狂歌の思想―狂歌集の序文をめぐって |
17 | 街道の牛若物語―近世初頭の浄瑠璃の語られ方 |
18 | ことばと思想に見るキリシタン文化の影響―黒船・南蛮屏風・パンヤ・伊曽保物語の受容) |
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