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商品説明
医療の歴史が内包する大きなジレンマ。医学・医療の進歩、人類の福祉の名のもとに被験者とされた学用患者は、いつ、どのようにして生まれ。教育研究体制のなかに位置づけられたのか。近代日本の医学教育および病院医療システムの構築過程をたどり、医療環境の変化を追う。
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収録内容
1 | 第1章 臨床医学と実験医学の統合(近代医学の成り立ちとその課題 |
2 | 学用患者を研究「材料」から研究協力者に転化させる装置 |
3 | 歴史にみる臨床重視の伝統と基礎医学研究の萌芽 |
4 | 免責される医療過誤) |
5 | 第2章 近代医学教育体制の構築(解剖用屍体の確保 |
6 | 系統解剖および病体(病理)解剖の実地演習 |
7 | 全国的に高まった病体(病理)解剖の機運 |
8 | 屍体の所有権) |
9 | 第3章 医学校と病院の再編(解剖用屍体の不足と経費減額に悩む医学校の統廃合 |
10 | 娼妓・貸座敷業者への賦金と病院の開設 |
11 | 私立病院増加の背景と世評 |
12 | 往診医に支えられた大正・昭和初期の在村医療 |
13 | 告知) |
14 | 第4章 求められる施療 拒否される施療(貧民への施療を押しつけ合う官公立病院と開業医 |
15 | 行倒れ・乞食の救療と放逐にあたった巡査 |
16 | 公立病院を施療病院化することの是非 |
17 | 慈善事業から社会政策の時代へ |
18 | 明治の医師の職業倫理) |
19 | 第5章 学用患者の誕生(医学教育・研究「材料」として扱われた学用患者 |
20 | 学用患者システムを変えた公害・薬害患者) |