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商品説明
アウシュヴィッツといえば、大量虐殺が行われた死の収容所を思い浮かべる。そこに、他者のために命をなげうって、餓死監房にくだった一人の人間がいた。マキシミリアノ・コルベ神父である。神父は、「友のために命を捨てる愛」という武器をもって、人間の尊厳を否定する巨悪の力に立ち向かった、現代の預言者である。かれは、「憎しみからは何も生まれない。愛だけが創造する」という言葉を残している。まさに預言者の言葉であり、憎悪、不正義、搾取、命の抹殺、人間性の破壊という悪の力が渦巻く世界にあって、確かな重さを持っている。神父は学者ではない。自らの行動と生活によって証しする預言者、ジャーナリストとしての感覚を持つ実行の人であった。同時に、人間としての弱さも重く引きずっていた。本書は、かれ自身の言葉を辿りながら、かれ自身に語らせながら、餓死室に赴いたこの現代の預言者の姿に迫ろうとするものである。
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収録内容
1 | 序章 囚人番号一六六七〇 |
2 | 1 コルベ神学生(ライムンド少年 |
3 | 師父との出会い |
4 | マキシミリアノ神父) |
5 | 2 マリアの旗のもとに(聖母の騎士 |
6 | ニエポカラヌフにて) |
7 | 3 東洋への宣教(東洋との出会い |
8 | 苦しみを越えて) |
9 | 4 身代わりの死(ニエポカラヌフの院長 |
10 | 感謝の手紙 |
11 | 騎士の勝利) |