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商品説明
本歌取りは和歌の作法の王道であり、『源氏物語』や『平家物語』に材をとるリメイク作品が、日本文学史の背骨を形作る。明治の開化は欧米文学の翻案で彩られ、作家たちは自作の別バージョンを生み出してしまう。文学の領域はさまざまなリライト現象に満ちている。推敲という書き換えのはじまりから遙かな翻案の連鎖まで、読み手を書き手に変える文学の力の多様な発現をたどる。
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収録内容
1 | 第1章 古典はリメイクされる―源氏物語と牡丹燈篭 |
2 | 第2章 翻案というリライト―明治の翻案小説と幽霊塔の歴史 |
3 | 第3章 推敲と書き換えのはじまり―漱石と賢治の自筆原稿 |
4 | 第4章 作家たちは書き換える―「鼻」と「山椒魚」 |
5 | 第5章 詩はどのバージョンがよいと言える?―てふてふ・有明・あむばるわりあ |
6 | 第6章 少年少女のために―乱歩の場合その他 |
7 | 第7章 歌詞の変容―春の小川はさらさら流る |