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商品説明
壬申の乱に勝利した天武天皇は、中国の律令制の導入に踏み切った。戦塵の中で生まれた律令国家が最も必要としたのは、全土掌握のための緊急通信システム、駅制だった。緊急情報は、文書を携えた駅使らが駅路を疾走、最速で都に届けられた。そのスピードは、現代のロードレースの世界記録に匹敵する。超人アスリートでなくても、誰でもいち早く確実に情報を届ける通信システム。その運用はなぜ可能だったのか。馬小屋の様子など各地の遺跡調査で見えてきた駅家の実態と、文学含め多岐にわたる史料とを照らし合わせ、古代国家体制の駅路設置の真の目的を考える。
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収録内容
1 | 第1部 情報はいかに伝わったか(藤原広嗣の乱 |
2 | 蝦夷との戦い |
3 | 古代の緊急伝達システム 駅制 |
4 | 駅制の実態) |
5 | 第2部 緊急情報伝達システムの基盤(駅制を支えた駅家 |
6 | 考古学からみえてきた駅家の実態 |
7 | 駅家の多様な姿 |
8 | 駅家を経営する人々) |
9 | 第3部 律令国家と情報(地方支配のための情報 |
10 | 情報を求める人々 |
11 | 情報伝達システムの崩壊) |