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商品説明
近年、里親制度の社会的要請は高まっている。本書は、委託率問題や支援策検討などの福祉的文脈、「親子」「家族」関係の新しさに着目する家族的文脈のどちらにも偏らず、2つの文脈が交錯する場で、時間的・関係的限定性を持つ里親が抱える葛藤を検証。また、豊富なインタビュー調査から、里親を取り巻く諸機関、長期的養育の困難性、里親委託終了後の関係性などを考察。里親制度の基本概念や先行研究も詳説し、里親の立場とその可能性を探究する。
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収録内容
1 | 序章 里親研究の射程―家族であること、社会的養護の担い手であること |
2 | 第1章 里親養育の概況―歴史と実態 |
3 | 第2章 里親経験はいかに捉えられてきたのか―先行研究と本書の位置づけ |
4 | 第3章 里親たちの語り―調査・分析の方法 |
5 | 第4章 共存する「社会的養護としての養育」と「ふつうの子育て」 |
6 | 第5章 家庭であること/仕事であることをめぐって―関係機関と比較した里親家庭の意味づけ |
7 | 第6章 親であること/支援者であることをめぐって―実親との比較による里親の意味づけ |
8 | 第7章 措置委託解除後の子どもとのかかわりにおける葛藤と対処―18歳からのはじまり |
9 | 終章 里親たちの葛藤に通底する困難とその生起メカニズム |