商品説明
子どもの保護が、彼らの境遇を改善する一方で、ひとつの「統治権力」として人々の私的領域に介入し、新たな社会の仕組みを作りあげていく契機となる―歴史におけるこうした逆説の様相を、近代から現代への転換期のフランスを舞台として検討する。
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収録内容
1 | 第1部 児童保護政策の形成(統治権力としての児童保護―研究史と若干の検討 |
2 | 第三共和政における児童保護の論理―「不幸な子ども」をめぐる議論を中心に) |
3 | 第2部 児童保護政策の展開―ノール県の事例から(ノール県における乳幼児保護政策の展開―一八七四~一九一四年 |
4 | ノール県における児童扶助行政の展開―一八七〇~一九一四年 |
5 | ノール県における児童労働規制の展開―一八七四~一九一四年) |
6 | 第3部 児童保護のネットワーク―国家・地方自治体・民間事業(一九世紀フランスにおける慈善児童保護事業―一八八一年孤児院調査を手がかりとして |
7 | 一九世紀末から二〇世紀前半における民間児童保護事業―ノール県児童支援協会の活動を手がかりとして |
8 | 家族政策の形成と児童保護実践―一九一三年多子家族扶助法の成立をめぐって |
9 | 児童保護から母子保護制度へ―ギュスターヴ・ドロンにおける民間事業と国家政策) |