著者・出版社・関連アーティスト
商品説明
英国を代表する「ミステリーの女王」アガサ・クリスティーはまた「観光の女王」でもあった。奇しくも同じ一八四一年に端を発する「ミステリ」(ポー「モルグ街の殺人」)と「観光」(トマス・クックによるツアー)は、束の間の「非日常」を楽しみ、平凡だが価値ある「日常」へと帰還する営みとして、大衆社会なかんずく大英帝国の繁栄の下、花開いた。その頂点をなすクリスティーの傑作群、六六作に及ぶクリスティーの長編の分析を通して、彼女が「ミステリ」と「観光」に託して描いた二〇世紀大英帝国の変容を明らかにする。
関連記事
収録内容
1 | 第1章 ミステリと観光 |
2 | 第2章 試行の旅―一九二〇年代 |
3 | 第3章 異郷の旅―一九三〇年代 |
4 | 第4章 不安の旅―一九四〇年代 |
5 | 第5章 田園の旅―一九五〇~一九六〇年代 |
6 | 第6章 最後の旅―一九七〇年代 |
close