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商品説明
本書は、第一次世界大戦期にフロイトが発見した神経症の新しいかたち「ナルシス的精神障害―自己愛神経症」によって、大きく形を変えていった「自我」のありかたを辿り直す。そして著者は現代のインターネット時代における、あまりに多様な価値観のなかで翻弄・分断され「寄る辺なき自我」になってしまう姿を見出していく。本書のもうひとつのねらいは、「大戦期に生み出された思想」としてフロイトを読み直すことだ。著者はフロイトと同時代に生きたヒトラーをナルシス的神経症と捉えることによってナチの台頭、その後の現代まで続く群衆心理の危うさも指摘していく。
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収録内容
1 | 序章 初心 |
2 | 第1章 錯誤:意識の失敗 |
3 | 第2章 夢幻:こころの力 |
4 | 第3章 我欲:性の秘密 |
5 | 第4章 煩悩:神経症からナルシシズムへ |
6 | 第5章 我執:寄る辺なき時代の「自我とエス」 |
7 | 終章 自我:現代社会におけるナルシシズム |