本/雑誌
いかにして民主主義は失われていくのか 新自由主義の見えざる攻撃 / 原タイトル:UNDOING THE DEMOS
ウェンディ・ブラウン/〔著〕 中井亜佐子/訳
4620円
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発売日 | 2017年05月発売 |
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商品説明
いまや新自由主義は、民主主義を内側から破壊している。新自由主義は政治と市場の区別を取り払っただけでなく、あらゆる人間活動を経済の言葉に置き換えた。主体は人的資本に、交換は競争に、公共は格付けに、だが、そこで目指されているのは経済合理性ではない。新自由主義は、経済の見かけをもちながら、統治理性として機能しているのだ。その矛盾がもっとも顕著に現れるのが大学教育である。学生を人的資本とし、知識を市場価値で評価し、格付けに駆り立てられるとき、大学は階級流動の場であることをやめるだろう。民主主義は黙っていても維持できるものではない。民主主義を支える理念、民主主義を保障する制度、民主主義を育む文化はいかにして失われていくのか。新自由主義が民主主義の言葉をつくりかえることによって、民主主義そのものを解体していく過程を明らかにする。
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収録内容
1 | デモスの崩壊 |
2 | 第1部 新自由主義的理性と政治的生(民主主義の崩壊―新自由主義が国家と主体をつくりなおす |
3 | フーコーの『生政治の誕生』新自由主義の政治的合理性の見取り図 |
4 | フーコー再訪―ホモ・ポリティクスとホモ・エコノミクス) |
5 | 第2部 新自由主義的理性を散種する(政治的合理性とガバナンス |
6 | 法と法的理性 |
7 | 人的資本を教育する) |
8 | 剥き出しの民主主義が失われ、自由が犠牲へと反転する |