商品説明
都市空間に住む家族の物語を描き続けた漱石。明治民法によって家の中にも権利の意識が持ち込まれ、近代的「個」の自覚、生活に浸透する資本主義、家族を離れた愛など、新たなテーマが見出されていった。中でも漱石にとって最も謎に満ち、惹かれた対象は「女の心」だった...。後期六作品を中心に時代と格闘した文豪像を発見する試み。
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収録内容
1 | 因果と時間―『門』 |
2 | 恋愛と偶然―『彼岸過迄』 |
3 | 家族と権力―『行人』 |
4 | 利子と物語―『こころ』 |
5 | 沈黙と交換―『道草』 |
6 | 顔と貨幣―『明暗』 |
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