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商品説明
西洋音楽に多大な影響を与えた作曲家バルトーク・ベーラ(1881‐1945)は、ハンガリーでは、自国の民謡を採集・研究した「文化英雄」とされている。本書では、バルトークの創作における、モダニスト作曲家としての一面と、文化ナショナリズムの一面とが、どのような関わりをもっていたのかを分析し、バルトークの作品様式にも同じ二面性があらわれていることを論証する。そして彼が、民俗音楽の「プリミティヴィズム」を取り込むことで、自らの芸術性を拡大していったさまを、豊富な譜例をもとに明らかにしていく。
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収録内容
1 | 1(民俗音楽の「精神」を求めて―バルトークの文化ナショナリズムとモダニズム |
2 | 音楽のナショナリズムからプリミティヴィズムへ―バルトークと一九一〇年前後) |
3 | 2(イデオロギーとしての「農民音楽」―バルトークの民謡研究と近代的な藝術観 |
4 | 音楽史の中の「農民音楽」―ストラテジーの複合性 |
5 | クライマックスのストラテジー―バルトークの器楽曲をめぐって) |
6 | 3(民謡研究者バルトークの用語法―音楽構造の解釈の歴史性 |
7 | プリミティヴィズムの新たな展開―ストラヴィンスキーの新古典主義と一九二六年のバルトーク) |