著者・出版社・関連アーティスト
商品説明
精神障害者への人権意識が希薄であり、支援は医療主導全盛であった改正精神衛生法の時代(1965‐1987年頃)。全国に先駆けて大阪府が、保健所で地域精神保健支援を行う福祉職(PSW)を20名配属した。そのPSWたちは、なすべき業務が不明の中で、当時、主流であった、「治安と治療」ではなく「生活の保障」を目的に支援にあたった。本書では、そのPSWにインタビュー調査を行い、開拓期において生じた業務観、PSW観を「開拓型支援モデル」と名付けて紹介する。そしてこのモデルは、サービスの細切れな提供に終始しがちな、現在の精神障害者領域の支援にも有効であることを明らかにしていく。
関連記事
収録内容
1 | 序章 地域精神保健医療と保健所PSWの抱える問題 |
2 | 第1章 日本における精神障害者支援とソーシャルワーク |
3 | 第2章 改正精神衛生法をめぐる精神障害者施策と精神保健医療福祉実践 |
4 | 第3章 大阪府保健所精神衛生相談員を中心とするインタビュー調査 |
5 | 第4章 大阪府保健所における地域PSWの形成過程 |
6 | 第5章 大阪府保健所における地域PSWの推進要因 |
7 | 第6章 大阪府保健所PSWの業務観・PSW観と開拓型支援モデル |
8 | 第7章 地域精神保健医療福祉の現状と未来への提言 |
9 | 終章 保健所PSWが精神障害者支援に果した貢献 |
10 | 補章 日本と海外における精神障害者の医療とソーシャルワークの歴史 |