上巻を読み終えての感想です。 20年程前に、和歌山県で発生した、かなり有名な事件を題材にしている。 当時までに、砒素を使用した殺人事件の事例が国内でなかったが為に、事件発生時に警察及び医療関係で混乱を極めていく。 そこで、和歌山県警が砒素事件解決の頼りにしたのが、毒物中毒鑑定の第一人者の沢井教授(本書での名)であった。 このノンフィクション小説は、沢井教授を主人公にしてスリリングに展開していきます。 内容的には、医学薬学用語が頻発するので、医学薬学関係の方が読まれると、更に楽しめるではないかと思われます。 下巻がすぐにでも読みたくなりました。事件を知らない若い方にも、おすすめです。
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商品説明
一九九八年、和歌山市内の夏祭りでカレーを食べた住民六十名以上が中毒症状を呈し、四名が死亡した。県警から、毒物中毒の第一人者である沢井直尚九州大学医学部教授のもとに、協力要請が入る。現地入りした沢井は、事件の深刻さを前に誓う―本物の医学の力で犯罪をあぶりだすと。被害者たちの診察と診療録の解析の果てに浮上する、小林真由美の保険金詐取疑惑と過去の事件、戦慄の闇。
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