レビューの評をみて、ネットで買い読んだが、古代から中世にかけて関東での争乱の中で生きた「もののふ」たちの生き様がみごとに描かれていて、各章を読むごとに、当時の武士の世界へと引き込まれていった。評判通り迫力があって面白かった。特に、石橋山で敗北した頼朝が安房国で勢力を挽回するところや、京都の公家政権からみた歴史観を覆して、平将門や平忠常の乱は、坂東(関東)独立への蹶起とする作者の歴史観には、関東(千葉)に住む者としておおいに賛同した。また、畠山重忠の潔さや武者魂には感動した。さらに、香取神道流の創始者・飯篠長威斎家直の真剣勝負のところや剣の極意を悟るまでの物語りは霊気が漂いスゴク迫力があった。関東の武士の歴史に興味ある方々には必見の歴史小説(物語を通して武士の歴史を学ぶことができた本)である。是非、ご一読を!
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商品説明
古代末期から中世半ばにかけて坂東(関東)の地に生き、それぞれの土地に依拠して土を耕し、武芸を磨き、その土地を守るために命を賭けた(一所懸命)八人の武者。彼らが京都の公家政権から自立するための闘争と生き様を描き出した歴史小説。