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商品説明
西田と滝沢の交流は師弟関係をその本質とするが、やがてそれはそのままに、滝沢が西田に問い迫る関係に変質した。それだけではない。その問いにおいて滝沢は、西田哲学の不徹底(根本問題)を指摘するのみならず、同時にそれを克服する代案を出してみせた。その理解力を西田本人に認められた滝沢が、西田の生前すでに、本人に面と向かって、どこまでも西田の哲学に内在しつつこれを批判、超克する試みを提出したのである。(中略)西田と滝沢の交流を追って、はからずも凄まじいドラマが見えてきた。本書はその報告にほかならない。このドラマがさしあたり日本思想史において何を意味するのか、それは本書の範囲を超える。しかしそこにはおそらく確かに、三戸が垣間見たスケールに通じる思索の出来事があったのではないか。...
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収録内容
1 | 第1部 書簡にみる交流(西田・滝沢、交流の真実 |
2 | 西田の滝沢宛て全書簡 ほか) |
3 | 第2部 テキストにみる交流(二人の思想的交流 |
4 | 何が西田を喜ばせたか...思想的交流の第一期 ほか) |
5 | 第3部 宗教論にみる交流(秋月の指摘から問題の再構成へ |
6 | 「場所的論理と宗教的世界観」の成立経緯について ほか) |
7 | 第4部 交流の真実(逆対応と不可逆 |
8 | 西田と滝沢における仏教とキリスト教 ほか) |
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