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商品説明
前衛的でときにラディカルな文体戦略を駆使して描かれたのは、分裂と融和、衝突と和解、否定と肯定、ボケとツッコミから成る「壮大な矛盾のかたまり」であった。『風と共に去りぬ』を新たに翻訳した著者ならではの精緻なテクスト批評に、作者ミッチェルとその一族のたどった道のりを重ね合わせ、現代をも照射する古典名作の「読み」を切り拓く画期的論考。
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収録内容
1 | 第1章 映画と翻訳―世界的成功の内実(原作と映画の奇跡的な関係 |
2 | 日本語への翻訳最初期) |
3 | 第2章 潮に逆らって泳ぐ―文学史における立ち位置(萌えの文学とキャラ小説 |
4 | マーガレット・ミッチェルはどこにいる? |
5 | 前衛と伝統の小説技法 キャラクター造り) |
6 | 第3章 人種と階層のるつぼへ―多文化的南部へのまなざし(『風と共に去りぬ』の生みだした多様性 |
7 | 数々の多岐の道がここに至る |
8 | クー・クラックス・クランをめぐる猿芝居) |
9 | 第4章 文体は語る、物語も人生も―対立と融和、ボケとツッコミの構造(映画の成功とジレンマ |
10 | 「なにが書かれているか」ではなく「どう描かれているか」 |
11 | 最大の謎―ビッチ型ヒロインはなぜ嫌われないのか?) |
12 | 第5章 それぞれの「風」を読み解く―四人の相関図(パンジー・ハミルトンの奇妙な消失 |
13 | 黒のヒロイン、聖愚者メラニー・ウィルクスの闇 |
14 | アシュリ・ウィルクスの名誉と性欲 |
15 | 仮面道化師レット・バトラーの悲哀 |
16 | 切断された相関図) |