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商品説明
満州事変の陰に隠れほとんど知られていない1932(昭和7)年の第一次上海事変。関東軍参謀の謀略による満州国建国の隠れ蓑となったこの事変は、日本軍の軍事的勝利にもかかわらず、外交的に破綻を色濃くし、国際連盟からの脱退を加速するに至った。また、事変の収拾過程で、海軍は徐々に対米・対中強硬路線へと暴走を始める等、日本近現代史に極めて大きな影響を与えた。第一次上海事変の軍事と外交の実相とその本質に迫る研究結果を纏めた初めての本格的研究書。
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収録内容
1 | 上海事変前の上海共同租界と中国―共同租界の安全保障 |
2 | 上海事変前史―日中対立要因と日本政府・陸海軍の満州事変対処 |
3 | 上海事変前の上海における日中対決―武力衝突前日迄の危機と日中間の応酬 |
4 | 「第1期:事変勃発期」における軍事と外交―上海事変の勃発の構造(侵略と誤認された背景と理由) |
5 | 「第2期:事変初期」における軍事と外交―第三艦隊及び陸軍派遣による橋頭堡の設定と停戦の動き |
6 | 「第3期:事変中期」の陸海軍協同作戦と停戦への動き―日本軍の第一次・第二次総攻撃の苦戦と外交の硬化 |
7 | 「第4期:事変後期」の軍事と外交―第三次総攻撃から停戦協定の成立へ |
8 | 日本陸海軍の撤収と日中双方の損害 |
9 | 事変の謀略に関する考察―その発想と限界 |
10 | 上海事変が日本海軍に与えた影響―海軍軍令部の権限強化から海軍の暴走へ |
11 | 上海事変による外交破綻への序曲―国際連盟脱退への加速要因と「リットン報告書」の「第5章 上海」 |