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商品説明
古代ローマの共和政から元首政にかけてのほぼ60年にわたり、文芸ジャンルである恋愛エレゲイア詩が隆盛した。本書ではその中の代表的な三人の詩人、プロペルティウス、ティブッルス、オウィディウスの作品を取り上げる。特にプロペルティウスを中心に、彼らの作品中に隠された、叙事詩への強い関心を具体的に跡付け、古代ローマ文学における叙事詩と恋愛詩との緊張関係を明らかにする。さらに、ルネサンスの旗手であるペトラルカがプロペルティウスから受けた影響を考察し、近代文学へと流れていく恋愛詩理解に示唆を与える。