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商品説明
『よろず相談承り』で口を糊しながら、行方知れずの妻を探す浪人・青柳新八郎は長屋の木戸を潜った。と、家の前には見習い同心・長谷啓之進の姿が。諸式をなんでも買い付ける「宝屋」の大おかみ・おていの用心棒を引き受けた帰りだった。難しい顔の啓之進によれば、最近岡っ引の仙蔵が顔を見せないという。どうも十日ほど前に長屋を訪ねてきた、口元に黒子のある女と関わりがあるらしい。翌日、「宝屋」の店先で、路地に消えていく仙蔵の背中を目にした新八郎は不審を覚える。元巾着切りの岡っ引に何があったのか―?深い夫婦愛に涙が伝う、時代小説第三弾。