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商品説明
人間とは異なり奇妙な形をした爪、前方向に引っ張られた耳、顔の各部にいくつも開けられた穴...仏師が密かに仕掛けた「秘策」は、まさに仏像の細部に宿っていた。願主の畏れや人々の祈りを、彼らはいかにして具現化しようとしたのか。さまざまな仏像の修復作業にも携わる著者が、造形と技法の両面から、その緻密な工夫と計算に迫る。仏像写真家・小川光三による写真を多数収録した、仏像散策のお供にも最適の一冊。
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収録内容
1 | 右手の指三本、その爪が語る止利仏師の惑い 飛鳥寺釈迦如来坐像(飛鳥大仏) |
2 | 飛鳥仏の源流 中国化した異国の仏 |
3 | 台座に仕掛けた「往登浄土」の構想 法隆寺釈迦三尊像 |
4 | 放電する天衣―先端に忍ばせた刃物の形 法隆寺夢殿救世観音立像 |
5 | 伸び上がる若竹のイメージ―衣文でさらなる上昇性 法隆寺百済観音立像 |
6 | 微笑みの弥勒 広隆寺弥勒菩薩半跏像 |
7 | 壁から外へ、踏み出す異人 薬師寺本尊台座 |
8 | 三面六臂の自然な異形―その融合の秘策・耳 興福寺阿修羅立像 |
9 | 飛び出す金剛杵、風をはらむ天衣 東大寺法華堂執金剛神立像 |
10 | 凹ませて出す、逆転の量感表現 東大寺法華堂不空羂索観音立像〔ほか〕 |
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