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商品説明
戦後七十五年を迎え、戦争体験者の声が聞けなくなりつつある。しかしそもそも戦争の実相は聞く者へ伝わってきたのか?本書は語り手と聞き手との関係を問い直すことから始めて、「戦争のリアル」を捉えるための現代的方法を探る試みだ。膨大なテレビドキュメンタリー、若い世代の受け止め方の変遷、そして語りによる伝承を綿密に分析することによって「語る‐聞く」パターンの限界を浮かび上がらせたうえで、視聴覚メディアを題材に継承の場を作る条件を明らかにする。「アーカイブ」の創造的活用を実証する、類例のない提言の書。
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収録内容
1 | 序章 「戦後」が終わる前に |
2 | 第1章 戦争を「語る言葉」のもどかしさ―戦後六十年以降のテレビ番組から |
3 | 第2章 「戦争を知らない子供たち」について考える |
4 | 第3章 「空白」を埋める―映像で出会いなおす「あの戦争」 |
5 | 第4章 語り継ぐ条件―対話への階梯 |
6 | 終章 「戦後」の、その先を生きる |