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商品説明
実写映像のトレースによって描かれたアニメーション、実写の人物とアニメーション・キャラクターの直接的なやりとり、ミニチュアの舞台装置の中で動く漫画絵―“実写”と“アニメーション”のはざまに描き出されたフライシャー兄弟の美学とはいかなるものだったのか?「ベティ・ブープ」や「ポパイ」による成功の傍ら、混淆する映像空間に拓かれたフライシャー・アニメーションの創造力を、1920~30年代アメリカの社会・文化状況、映像制作技術、さらには現代日本のアニメーションへも射程を広げながら展望する。
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収録内容
1 | 序章 フライシャー兄弟の映像的志向 |
2 | 第1章 フライシャー兄弟とその作品 |
3 | 第2章 「インク壺」シリーズにおける異なる空間の隣接 |
4 | 第3章 動きの次元における異質なものの混淆―キャロウェイ三部作のロトスコープ映像 |
5 | 第4章 ステレオプティカル映像における階層性と質感の不統一―「ポパイ」スペシャル版とアラビア的空間 |
6 | 第5章 映像的志向性の帰結するところ―『ガリヴァー旅行記』と『バッタ君町に行く』 |
7 | 終章 混淆する映像の系譜と二項対立の撹乱―フライシャーの映像的志向性が示すもの |