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商品説明
青柳新八郎は、笠間藩辰巳屋の一人娘・千里からの文を読んでいた。千里は、行方知れずの妻・志野が介護をしていたという、お尋ね者の蘭学者・野田玄哲と縁が深いのだ。千里によれば、笠間藩を出た志野は、江戸の紙問屋・富田屋清右衛門の助けを借り、船で旅立ったらしい。ようやく妻に繋がる糸を手繰り寄せたと思ったのも束の間、浄瑠璃長屋の隣人・八重が思わぬ窮地に立たされてしまう...。弟に家督を譲り、陸奥国平山藩から江戸へ出、『よろず相談承り』を生業とする浪人となってまで、妻を探し続けた努力はついに報われるのか?感涙必至の時代小説最終巻。