商品説明
都をまたぐ夢、夢解の女のもとで取った夢、孤独な貧女を救う夢、銅の湯を飲まされる夢...これらの「夢」が、『宇治拾遺物語』においてどのような方法のもとに描かれ、どのような役割を果たしているのか。『今昔物語集』や『曽我物語』、日韓の伝承、文献説話と比較することで見えてくる『宇治拾遺物語』の独自性を探る。
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収録内容
1 | 序章(中世文学における「夢」の研究史 |
2 | 『宇治拾遺物語』の研究史 |
3 | 非独立的な判断項、独立適所判断と判断の諸関連 |
4 | 論理的意味 |
5 | 事態と判断命題との区別) |
6 | 第1章 『宇治拾遺物語』における夢説話の分類(先行研究の概観 |
7 | 夢説話の分類) |
8 | 第2章 夢合せ・夢解き―失敗型と成功型(第四話「伴大納言事」考 |
9 | 第一六五話「夢買人事」考 |
10 | 客観化の第三の段階、すなわち一般性の意識に基づいた概念把握する判断) |
11 | 第3章 夢による予言―神仏出現型を中心に(第一〇八話「越前敦賀女観音助給事」考 |
12 | 『宇治拾遺物語』における貧者と夢の関係性) |
13 | 第4章 夢告げ―暗示型と説明型(第五七話「石橋下蛇事」考 |
14 | 第一一二話「大安寺別当女ニ嫁スル男夢見事」考) |
15 | 結章 |
16 | 補注 |
17 | 補論1 韓国の口承説話における夢解き・夢を語らない事例―日本の類話と関連して |
18 | 補論2 目に見えない力を信じる者―第三〇話「唐卒都婆ニ血付事」考 |