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商品説明
『在明の別』は平安最末期に成った王朝物語の傑作である。藤原摂関家存亡の危機に際し、春日の神の加護のもと人間界に降誕したヒロインが、たった一人で男女二人分の役割を担い、見事に家の繁栄をもたらす奇想天外な物語は、天下の孤本でもあるため、解釈困難箇所満載の物語でもあった。本書は、文献学的方法を駆使して難解な物語本文を鮮やかに読み解き、ヴェールの向こうに朧げに見えていた物語世界を、くっきりと浮き上がらせる。
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収録内容
1 | 『在明の別』への誘い―異性装と隠形の物語 |
2 | 前編 『在明の別』を読む(作中和歌から何が見えるか |
3 | 左大臣の恋 |
4 | 父と娘の旅路 |
5 | 右大将は誰に向けて和歌を詠んだか |
6 | 死にゆくふたりを結びつける原点) |
7 | 後編 『在明の別』の本文校訂と読解(巻一読解考―「この君はかりかにこもり給て」を中心に |
8 | 巻一本文校訂・読解考 |
9 | 巻二本文校訂・読解考 |
10 | 巻三本文校訂・読解考 |
11 | 巻三読解考―中宮出産の場面を中心に) |