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商品説明
本書は、小児がん病棟における患児らの言動・行動を中心に、小児がん病棟世界に関わる人々の語りと行動を記録したフィールドワークをまとめたものである。子ども同士、親、医師、ナースらのやりとりが、どのように小児がん病棟というコミュニティを構成してゆくのか。著者はナース・ステーションを基地として参与観察を行い、子どもらとの遊びとおしゃべり、親や医療者との会話を通して、その成り立ちを明らかにしてゆく。子どもたちが幸せに過ごすために見えてきたものは?「小児がん病棟の子どもたち」(2003)に、新たにナラティヴをキーワードにした考察と、リメンバリング技法を用いた心理的支援(グリーフワーク)の章を加えた新訂増補版。
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収録内容
1 | 第1章 はじまりの語り |
2 | 第2章 フィールドに向かって |
3 | 第3章 病棟社会の構成 |
4 | 第4章 自分の病気を知ること/知らないでいること |
5 | 第5章 終末期、そして子どもの死 |
6 | 第6章 「ふり」をする母親 |
7 | 第7章 タブーを排除すること、あるいは不安と恐怖について |
8 | 第8章 「社会的な死」を招来しないための関係構造 |
9 | 第9章 ナラティヴ・コミュニティとしての病棟社会―言語と知覚、そして認識、それによる体験の内在化と排除 |
10 | 第10章 心理的支援への視座―小児がんの病棟社会の「状況・位相」から心理的支援とグリーフワークのありようを考える |