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商品説明
亡き人から届いた一通の手紙、そこからすべては始まった。雑多な風景が残る下町にすぎなかった川崎は、高度経済成長の波に乗り発展を遂げた。そんな川崎の秘密を知り、鍵を握る一人の男は、土手に住む者たちからスーツを着たお偉いさんまで、多くの人に愛されていた。その彼が残したひとつの「後悔」。それを晴らすため、悪戯好きの町泥棒が覚悟を決め、世話になった人たちが恩を返すべく動きだす。そして、それぞれの想いがつながった時、奇跡の夜が幕を開ける。あの時こうしていれば、伝えていれば、生きている時になぜ、できなかったのか。文芸社文庫NEO小説大賞受賞作家が描く、大胆不敵な物語。