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商品説明
本書は、精神科病院の長期入院患者の慢性期病棟で、何とか患者さんの社会復帰を進めようとした努力と工夫、またそれを実施した際の成功例や困難の記録である。入院治療に際して比較的よく出会う事例を取り上げ、その詳細を記載してるので、いま現場で困っている人にとっても課題を見つけやすいだろう。著者は、長期入院に対して医療者の立場から、退院を阻む最大の要因は「症状の重い患者さんの退院は無理と諦め、結果的に患者さんから意欲を喪失させている」医療側にあるのではないかと指摘する。その上で、(1)最も必要な「精神療法」は「退院支援」そのものなのではないか、(2)退院や回復の意欲が感染するかのごとく次々と広がるのを支援することが私たちの務めなのではないかと提言し、患者さんの「変わる」力を信じて「退院支援」の必要性を説く。
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収録内容
1 | 長期入院者への精神療法とは何か? |
2 | なぜ退院なのか? |
3 | 何が退院を阻むのか? |
4 | 自立とは何か? |
5 | 社会復帰の道筋とは? |
6 | 高齢者退院の道筋とは? |
7 | 退院の意欲とは? |
8 | 退院の条件とは何か? |
9 | 病院・病棟でできることは何か?1 |
10 | 病院・病棟でできることは何か?2 |
11 | 治療同盟とは何か? |
12 | 退院支援の醍醐味とは? |
13 | 社会的入院を減らすカギを握るのは? |
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