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商品説明
日本の農業はどうあるべきか?どう考えていけばよいのか?科学性を確保せんがため「~すべき」という当為命題を排することで独断主義と相対主義の隘路に陥っている農業経済学の現状と正面から対峙。主観、当為を扱うことを可能とする考え方として、現象学に依拠した人間科学の導入を提案し、“考えていくための考え方”を基礎づける。
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収録内容
1 | 序論 現代日本農業における技術論の再興と農業経済学の転回に向けた試み |
2 | 技術・経済・農業―現代日本農業における「技術」の位置づけの再設定に向けて |
3 | 農業経済学に人間科学を導入する必要性とその方法―「農」の多様化に学問として対応する方法 |
4 | 人口減少社会における農業技術―農地が余る転換点の到来と、食料自給力指標の罠 |
5 | なぜ飼料用米を取り上げるのか―「飼料用米問題」とは何か |
6 | “研究対象‐論文‐学者‐謝辞の入れ子構造”をめぐる論考―本書の謝辞 |
7 | 新釈:角田重三郎の飼料用米論―植物育種学者・角田重三郎博士が飼料用米を研究した理由とは何か |
8 | 飼料用米をめぐる群像―“代替性”と“土地条件”、二つのキーワードで読み解く飼料用米論 |
9 | 現行の飼料用米政策の特徴―飼料用米の「量的拡大論」と「面的拡大論」からみえてくる現行政策の特殊性 |
10 | 現行の飼料用米政策の問題点と改善策―飼料用米政策が批判されるべき点、そして、新たな政策の提案 |
11 | 条件不利地域論の欠陥と湿田―見落とされてきた条件不利性 |
12 | 農業・農村の多面的機能をめぐる政策は誰に利するか―湿田問題の本質 |
13 | 総括―各章の大要と趣旨、そして農業経済学者が農業技術を論じる意義 |