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商品説明
日本史上最後とされる戒律復興運動を展開した真言宗僧・釈雲照は、「精神主義」運動などを評価する歴史観から「近代との対決を拒否した僧」として描かれてきた。だが、それは妥当な理解なのか―。雲照の思想と事績の再検証を通じて、彼が同時代の仏教者たちと同様に近代日本の諸問題に対応すべく「戒律」の再編成を試みていた事実を浮き彫りにし、「戒律の近代」を再考する。
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収録内容
| 1 | 第1章 戒律主義と「国民道徳」論―宗門改革期の釈雲照 |
| 2 | 第2章 戒律の近代―釈雲照における初期十善戒思想の展開 |
| 3 | 第3章 在家と十善戒―明治中期における仏教実践の創出に着目して |
| 4 | 第4章 善悪を超えて―釈雲照と加藤弘之の「仏教因果説」論争と戒律実践 |
| 5 | 第5章 正法と末法―釈雲照の戒律復興論とその条件 |
| 6 | 第6章 旧仏教の逆襲―明治後期における新仏教徒と雲照の交錯をめぐって |
| 7 | 第7章 越境する持戒僧たち―釈雲照の朝鮮体験とその意義 |
| 8 | 第8章 近代日本における戒律と国民教育―日本主義・皇道論を視角として |
| 9 | 終章 成果と課題 |
