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商品説明
ベートーヴェンが一八二四年に完成させた『交響曲第九番』(『第九』)は、世界中で演奏され、日本では特に年末に演奏されることで知られている。すでに戦前において、『第九』は「忠臣蔵」や「道成寺」に比せられ、上演すれば満員となる曲だった。単に名曲だから聴くというのではなく、文字通り親しまれてきたと言ってよい。本書は、日本の一九二五年前後から一九五五年前後、おおよそ昭和期の前半にあたる時期に限って、『第九』がいかに受け入れられ、定着していったかを論じていく。
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収録内容
1 | 序章 |
2 | 1 大正期から第二次世界大戦期における『第九』―生徒たちが歌う(年末『第九』の端緒 |
3 | 学生・生徒が歌う『第九』 |
4 | 戦時期の『第九』―戦後とのつながり) |
5 | 2 戦後の『第九』―平和と自由を歌う(戦争が終わって |
6 | 『第九』のイメージと託されるメッセージ |
7 | アマチュアの歌う『第九』) |
8 | 3 労音の『第九』―つながりを求めて歌う(労音以前の鑑賞団体と『第九』 |
9 | 大阪の労音 十河巌と須藤五郎 |
10 | 東京労音の『第九』) |
11 | 終章 |