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商品説明
草森紳一(一九三八~二〇〇八年)は北海道出身で、慶応義塾大学の中国文学科卒業。一九七三年に『江戸のデザイン』にて毎日出版文化賞受賞。ジャンルを問わない「もの書き」として活躍し、その死後も、驚くべきことに十冊以上の新刊書がコンスタントに刊行され続けた。現在までのところ、草森紳一の専著は六十四冊(増補版や復刊も含む)、対談本が一冊。本書は、愛敬浩一『草森紳一の問い』に続く、シリーズ第二弾である。ことさらに“草森紳一「以後」”としたのは、その死後に多くの著作が刊行された事実による。また、若き日の“李賀に憑りつかれた草森紳一”に対し、“副島種臣へと身を寄せる草森紳一”とでもいうべきテーマを取り出そうという野心もある。「李賀」が「魂」であり、「副島種臣」が「理念」というべきか。その“意志的な「雑文」のスタイル”が、天上の高みへとのぼりつめる姿を見よ。
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収録内容
1 | プロローグ―なぜ“草森紳一「以後」”なのか |
2 | 副島種臣が隠れていた―『随筆 本が崩れる』を再読する |
3 | 漢字という大陸―『文字の大陸 汚穢の都』を読む |
4 | 草森紳一の「漢詩鑑賞」本―『酒を売る家』の再刊を求める |
5 | 詩人論 大手拓次の場合―『印象』を思い出す |
6 | 夢の方法 島尾敏雄の場合―『夢の展翅』を思い合わせる |
7 | 幻想の階段―『記憶のちぎれ雲』を読む |