著者・出版社・関連アーティスト
商品説明
戦前、植民地だった台湾は日本人作家の想像力をどのように刺激したか。また台湾人作家はどのように日本を捉え描いてきたか。日本語プロレタリア作家、楊逵の葛藤から、現代台湾の同志文学、あるいは日影丈吉、丸谷才一、中上健次における台湾表象など、植民地時代から現代まで、複雑に反射し合い、絡み合う台湾と日本の関係を、双方の文学を通じて読み解く。
関連記事
収録内容
1 | 序章 台湾を「読む」ことの意味 |
2 | 第1章 日本語プロレタリア作家、楊逵の登場とその葛藤 |
3 | 第2章 プロレタリア作家、中西伊之助が植民地台湾で見たもの |
4 | 第3章 「野蛮」への共鳴―日本文学は台湾原住民族をいかに描いたか |
5 | 第4章 日影丈吉「騒ぐ屍体」の謎―見えない「台湾」 |
6 | 第5章 誹謗された作家―真杉静枝と台湾表象 |
7 | 第6章 邱永漢、黄霊芝における「亡命」―戦後の日本語文学 |
8 | 第7章 台湾という根をいかに描くか―陳舜臣と東山彰良のストラテジー |
9 | 第8章 丸谷才一の顔を避けて―『裏声で歌へ君が代』試論 |
10 | 第9章 クィア作家、紀大偉の大島渚受容―二つの「儀式」論 |
11 | 第10章 邱妙津『ある鰐の手記』の間テクスト性―村上春樹『ノルウェイの森』を中心に |
12 | 第11章 反射し合う「日本記憶」―『路』と『海角七号』 |
13 | 第12章 異族から野蛮へ―津島佑子試論 |
14 | 終章 ポリフォニックに再生する台湾文学 |