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商品説明
ウイルス学者は、ウイルスを作り出すことができる。ウイルスのDNAをプラスミドというDNAに入れて、増殖させるのである。あくまで物質であるDNA(デオキシリボ核酸)を、「生命の場」である細胞に入れるとウイルスとなる。まるで生物と物質の境界を行き来するような試みである。さらにウイルスは、ある動物のDNAを別種の動物に運ぶことがある。一方、人間の腸内には約1000種もの細菌が住んでおり、人体のことを「超個体」と呼ぶ人もいる。このような例を考えると、生物は全体で「生命の場」を作り上げ、私たちは関係性の中で生きているといえるのではないか。生物という存在の不思議に迫る意欲作。
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収録内容
1 | 第1章 ウイルスを作る―ウイルスは物質なのか生物なのか? |
2 | 第2章 病原性ウイルスの研究 |
3 | 第3章 ウイルスを排除することはできるか?―天然痘を撲滅できた数多くの幸運 |
4 | 第4章 細胞間情報伝達粒子がウイルスになった?―エクソソームがウイルスの起源なのか |
5 | 第5章 レトロウイルスの起源と本来の役割 |
6 | 第6章 遺伝子の平行移動(ラテラル・ジーン・トランスファー) |
7 | 第7章 現代のコアラはタイムマシーンか―種の壁を越えていくウイルスの現場 |
8 | 第8章 なぜ小さな恐竜も絶滅したのか? |
9 | 第9章 場と生命、そして宇宙 |