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商品説明
新しき明日の来るを信ずといふ自分の言葉に嘘はなけれど―『悲しき玩具』に収めた著名なこの歌の第三行末の「―」は、啄木の明らかな逡巡を示していた。啄木研究者や、短歌解説者の多くは、前行の思想を否定し、「―」の部分に絶望を見出した。しかし、啄木の「―」はそうではなかった。啄木は、死の三月前、一月三日の日記に「国民が、団結すれば勝つといふ事、多数は力なりといふ事」と記し、それを解いてみせた。「―」は、「連帯」探求の旗印だったのである。
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収録内容
1 | 第1部 石川啄木と「工場法」(小樽から釧路へ―社会主義への無関心の呪縛をといて |
2 | 砲兵工廠の煙の認識と発展 |
3 | 「百回通信」にみる「工場法案」と議会(その1) |
4 | 「泣いてやりしかな」考1 |
5 | 「赤旗事件」と啄木の反応 ほか) |
6 | 第2部 石川啄木とストライキ(啄木における第一のストライキ |
7 | 時代を負った言葉 |
8 | 「ひそかに淋し」考 |
9 | 啄木における第二のストライキ |
10 | 二つのストライキをめぐって ほか) |