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商品説明
本書は、村瀬嘉代子の「心理臨床」を理解する上での重要な論稿を収録し、著者が日常臨床を通じて帰納法的に会得した技術や知見を数多く紹介した実践編である。心理療法の理論や技法を生活に繋ぐ意味とは何か。対人援助職の要諦は、クライエントの生活を視野に入れることである。本書収録の1980~90年代の時期の村瀬の臨床論文は、質・量ともに圧倒的なスケールのものとして表されている。それらは、臨床心理学の世界にある者にとっての黄金の羅針盤ともいうべきものであった。本書は、その奇跡の著作群からセレクトされたエッセンスである。クライエントからの視点を鍵概念とした一連の秀抜な治療者‐患者関係論。それらは、読後すぐに実践応用しようとする操作的マニュアル的なこととは無縁ともいえるものである。そこにある発想の深みや治療の多様性は、時間をかけて自らの頭で考えることのできた者にのみ心理臨床の「常識」となるものといえよう。
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収録内容
1 | 第1部 児童期・思春期を考える(思春期心理療法の特有な困難さ |
2 | 発達課題の解決を手助け ほか) |
3 | 第2部 治療における見立てと展開(子どもの拠り所となる内的イメージ―臨床心理学的および発達心理学的考察 |
4 | 見えざる世界とのかかわり―子どもの内なる宗教的世界の発達と適応 ほか) |
5 | 第3部 家族の変容と心理療法(家族のライフサイクル―変わるもの、変わらざるもの |
6 | 今日なお、なぜ母性か―児童臨床の現場から ほか) |
7 | 第4部 クライエントの側からみた心理療法(クライエントの側からみた心理療法 |
8 | 女性治療者からみた家族―自然体の治療者 ほか) |