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商品説明
占領下におかれた日本本土と満洲では、国家や共同体により同時進行的に「性の防波堤」が形成され、多くの日本人女性が駆り出された。敗戦直後から一九五〇年代までをジェンダー、セクシュアリティの視座から見通すことで、性暴力の実態と構造を明るみに出すとともに、戦後史のなかに黙殺されてきた被害女性たちの生きざまを、貴重な資料と証言に基づいて浮かび上がらせる。
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収録内容
1 | 序章 女性たちの体験からとらえる敗戦・被占領 |
2 | 第1章 国家による「性接待」―「良き占領」のためのジェンダー・ポリティクス |
3 | 第2章 守るべき女性、差し出されるべき女性―「満洲引揚げ」と性売買女性たち |
4 | 第3章 集団自決とジェンダー―開拓団少女の「引揚げ」体験 |
5 | 第4章 「働く女」が支える街―熱海の住民と「パンパン」たち |
6 | 第5章 少年の目に映る「ハニーさん」―朝霞に生きた「パンパン」たち |
7 | 第6章 被占領と復員兵―敗戦を思い知らされる男たち |
8 | 終章 危機に際して女性を差し出す国に生きて |