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商品説明
日本の鍛冶の特徴は、たたら製鉄で造った鋼塊(〓)を錬ることにある。これを鍛錬という。鋼塊を潰し、積み重ねて藁灰と泥を塗し、真赤に加熱して打つと互いに面が溶接する。これを延して折り曲げ溶接する。刃物は4、5回鍛錬する。なぜこのように簡単に鍛接面を溶接できるのか。計測器もない1500年も前の時代に何を指標にして鍛接作業を行ったのだろうか。その指標は、炎の中に生じる白い火花「沸き花」である。沸き花は鉄が溶けた証拠である。鋼片の再溶解や銑鉄(銑)の溶解時にも発生する。鍛錬した鋼は錆び難く、刃物の地肌に模様を生み出す。永田たたらで造った〓から切出しナイフや包丁を作ってみませんか。本書はその指南書です。
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収録内容
1 | 第1章 鍛冶体験と道具 |
2 | 第2章 銑と〓 |
3 | 第3章 和鉄のリサイクル―卸し鉄 |
4 | 第4章 手子棒と手子台 |
5 | 第5章 鍛錬 |
6 | 第6章 造り込みと素延べおよび火造り |
7 | 第7章 焼入れ |
8 | 第8章 研ぎ |
9 | 第9章 切り出しナイフ作り |
10 | 第10章 包丁の製造 |
11 | 第11章 日本刀の作製 |
12 | 第12章 鋸の製造 |
13 | 第13章 刃物の切れ味 |
14 | 第14章 和銑の脱炭と包丁鉄 |
15 | 第15章 洋鉄 |
16 | 第16章 錬鉄と溶鋼 |
17 | 第17章 銑の溶融 |
18 | 第18章 鍛接と沸き花 |
19 | 第19章 和鉄はなぜ錆び難いのか |
20 | 第20章 伝統技術の伝承 |
21 | 付録 |