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商品説明
「日本の詩歌はさみしい主題を歌っているように見えるけれど、実は享楽的だと思います」。古より日本の文学は歌を中心に栄えた。表舞台たる政治の裏側で、万葉集や古今和歌集、閑吟集や梁塵秘抄は、自然を愛で、恋心を歌うことを楽しんできた。やがて民衆へも広まった歌は、芭蕉や蕪村、子規らのもとで大衆芸術としての地位を獲得してゆく。日本のことばの真の姿を歌と詩に探りつづけた詩人が、次世代のために語り伝えた日本文学史。
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収録内容
1 | 1 政治の敗者はアンソロジーに生きる―「万葉集」 |
2 | 2 平安文化の表と裏―「古今和歌集」 |
3 | 3 詩歌の歴史は編纂者の歴史―「古今和歌六帖」 |
4 | 4 奇想の天才源順―「伊勢物語」と「大和物語」 |
5 | 5 女たちの中世―建礼門院右京大夫と後深草院二条 |
6 | 6 男たちの中世―俊成/西行/定家 |
7 | 7 歌謡の本質的な面白さ―「梁塵秘抄」 |
8 | 8 風俗の万華鏡―「閑吟集」から「唱歌」「童謡」まで |
9 | 9 良基も芭蕉もパスも―連歌/連句/レンガ |
10 | 10 「写生」は近代文学のかなめ―子規の道・紅葉の道 |
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