本/雑誌

東アジア漢文世界の地政学と日本史書 (研究叢書)

渡瀬茂/著

6600円
ポイント 1% (66p)
発売日 2023年09月発売
出荷目安 メーカー在庫見込あり:1-3週間 ※出荷目安について

仕様

商品番号NEOBK-2906369
JAN/ISBN 9784757610750
メディア 本/雑誌
販売和泉書院
ページ数 281

著者・出版社・関連アーティスト

商品説明

漢字文化圏における威信言語と民族語の葛藤。地政学の泰斗マッキンダーの言う「世界島」の東辺は、威信言語である漢語漢文が支配する世界であった。周辺諸民族は中国から漢字を学び、それぞれの文化と制度を発展させた。例えば鮮卑や契丹、あるいは朝鮮や越南、そして島嶼部の倭と琉球であった。それらの民族の言語と威信言語との葛藤は避けられなかったし、漢化受容派と民族派との対立もあった。本書では中国正史などの史書に即してその葛藤の様相を見た。この葛藤の中でも史書は漢文で書かれるべきものであったが、民族語と民族文字で書かれた史書としていち早く成立したのは『栄花物語』であり、東アジア漢文世界で画期的であった。併せて、「国語」の語の来歴を鮮卑族まで遡り、民族語の矜恃を示す言葉であることを確認した。加えて、古代中国に由来する「国人」の語の変転を辿り、また前漢儒教に発する「列女伝」の展開が『大日本史』北条政子伝に至る意義をも考えた。

関連記事

    収録内容

    1 序説 母語・民族語・威信言語
    2 1 国語と国人(国語前の「国語」
    3 遼史の語「国人」をめぐって
    4 朝鮮史書と六国史の「国人」)
    5 2 栄花物語成立前史小考(中華周辺民族語の運命と歴史叙述
    6 平安朝の言語革命と土左日記)
    7 3 東アジアにおける列女伝の展開(劉向列女伝の女性像
    8 遼史列女伝の賢女と烈女
    9 脱脱と金史・宗史の列女伝
    10 高麗史の烈女たち
    11 大日本史列女伝の北條政子像)
    12 4 大越史記全書の趙越王記事を読む(大越史記全書の李帝越王紀
    13 中国正史と大越史記全書
    14 正史の越南記事
    15 英雄の力の秘密と女性)

    カスタマーレビュー

    レビューはありません。 レビューを書いてみませんか?

    閉じる

    メール登録で関連商品の先行予約や最新情報が受信できます

    close

    最近チェックした商品