著者・出版社・関連アーティスト
商品説明
天智天皇から順徳院まで、歌人百人の秀歌を一首ずつ選び編まれ、カルタでもおなじみの歌集「百人一首」。恋に歓び、別れを嘆き、花鳥風月を愛で、人生の無常を憂う...三十一文字に込められた多彩な心と詩情を、小池昌代が詩訳し、解き明かしていく。軽やかに深く和歌の楽しみへといざなう、極上の「百人一首」案内。
関連記事
収録内容
1 | 秋の田のかりほの庵のとまをあらみわがころもでは露にぬれつつ 天智天皇 |
2 | 春過ぎて夏来にけらし白妙の衣ほすてふ天の香具山 持統天皇 |
3 | あしびきの山鳥の尾のしだり尾のながながし夜をひとりかも寝む 柿本人麿 |
4 | 田子の浦にうち出でて見れば白妙の富士の高嶺に雪は降りつつ 山部赤人 |
5 | 奥山に紅葉踏み分け鳴く鹿の声聞く時ぞ秋は悲しき 猿丸大夫 |
6 | かささぎの渡せる橋に置く霜の白きを見れば夜ぞ更けにける 中納言家持 |
7 | 天の原ふりさけ見れば春日なる三笠の山に出でし月かも 安倍仲麿 |
8 | わが庵は都のたつみしかぞ住む世をうぢ山と人はいふなり 喜撰法師 |
9 | 花の色は移りにけりないたづらにわが身世にふるながめせし間に 小野小町 |
10 | これやこの行くも帰るも別れては知るも知らぬも逢坂の関 〓丸 |
11 | わたの原八十島かけて漕ぎ出でぬと人には告げよ海人の釣舟 参議篁 |
12 | 天つ風雲の通ひ路吹きとぢよをとめの姿しばしとどめむ 僧正遍昭 |
13 | 筑波嶺の峰より落つるみなの川恋ぞつもりて淵となりぬる 陽成院 |
14 | 陸奥のしのぶもぢずり誰ゆゑに乱れそめにしわれならなくに 河原左大臣 |
15 | 君がため春の野に出でて若菜つむわが衣手に雪は降りつつ 光孝天皇 |
16 | 立ち別れいなばの山の峰に生ふるまつとし聞かば今帰り来む 中納言行平 |
17 | ちはやぶる神代も聞かず龍田川からくれなゐに水くくるとは 在原業平朝臣 |
18 | 住の江の岸に寄る波よるさへや夢の通ひ路人目よくらむ 藤原敏行朝臣 |
19 | 難波潟短き蘆のふしの間も逢はでこのよを過ぐしてよとや 伊勢 |
20 | わびぬれば今はた同じ難波なるみをつくしても逢はむとぞ思ふ 元良親王〔ほか〕 |
close