獄中記
大杉榮/著
大杉榮/著
商品説明
1906(明治39)年―、東京外語大を出て8カ月で入獄するや、看守の目をかすめて、エスペラント語にのめりこむ。英・仏・エス語から独・伊・露・西語へ進み、「一犯一語」とうそぶく。生物学と人類学の大体に通じて、一個の大杉社会学を志す。出歯亀君、野口男三郎君ら獄友と交際する好奇心満足主義。牢格子を女郎屋に見立て、看守の袖をひく堺利彦は売文社以前。「おい、秋水!」という大杉に気づかず、歩み去る逆徒・幸徳。21歳の初陣から、大逆事件の26歳まで―、自分の頭の最初からの改造を企てる人間製作の手記!
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収録内容
1 | 市ヶ谷の巻(前科割り |
2 | 僕の前科 |
3 | とんだ木貸宿 |
4 | 奥さんも御一緒に |
5 | 初陣 |
6 | 野口男三郎君 |
7 | 出歯亀君 |
8 | 強盗殺人君) |
9 | 巣鴨の巻(ちょいと眼鏡の旦那 |
10 | 旧友に会う |
11 | 二十五年目の出獄 |
12 | びっこの少年 |
13 | 獄中からの手紙 |
14 | 鬼界ヶ島の俊寛) |
15 | 千葉の巻(うんと鰯が食えるぜ |
16 | 下駄の緒の芯造り |
17 | 三度減食を食う |
18 | もう半年はいっていたい |
19 | 鱈腹食う夢を見て下痢をする |
20 | 危うく大逆事件に引き込まれようとする |
21 | 出獄して唖になる |
22 | 牢いばりは止められない) |
23 | 続獄中記(畜生恋 |
24 | 女の脛の白きを見て |
25 | 監獄人 |
26 | 死刑執行人 |
27 | 「俺は捕まえられているんだ」 |
28 | 手枷足枷 |
29 | 幾度懲罰を食っても |
30 | 獄死はいやだ |
31 | 収賄教誨師) |
32 | 獄中消息(市ヶ谷から |
33 | 巣鴨から(上) |
34 | 巣鴨から(下) |
35 | 千葉から) |