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商品説明
賭場検めの騒ぎで重傷を負った無宿者の直次は、逃げた先で、図らずも板橋宿の旅籠「松丸屋」の娘・お路を助ける。主人のお人好しが災いし、今にも潰れそうな松丸屋だが、さらに近頃は追剥が出没するせいで、町全体が寂れ始めているという。怪我の完治まで松丸屋を利用してやろうと考えた直次だが、居心地は悪くない。余所者を警戒する住人も多い一方、直次の働きを認める者も出てきた。いよいよ追剥の行状が激化するなか、直次は、道中奉行の命を受けた江戸四宿見廻り役・恩間と共に解決に乗り出す―。無宿者が旅籠を盛り立て、帰る場所を作ってゆく奮闘の物語。