著者・出版社・関連アーティスト
商品説明
主人公が「虫けら」になる小説の何がそんなにすごいのか?カフカを読むことは、自分を知ることにつながる。そしてこの作品は、「個の孤立」だけでなく「家族の孤立」として読むこともできる―と著者は言う。カフカ没後からちょうど百年、不安と孤独を抱える人が多い今、個の弱さを知ることで人と人とのつながりの大切さを考える「介護文学」として読み直す。
関連記事
収録内容
1 | 第1章 しがらみから逃れたい(突然「虫けら」になったサラリーマン |
2 | 意味と理由が存在しないストーリー |
3 | 意外にも「いい人」だったカフカ |
4 | 父親=巨大な存在 |
5 | カフカが選べなかった救いの道 |
6 | 思うように身体が動かない状況) |
7 | 第2章 前に進む勇気が出ない(引きこもりになったグレゴール |
8 | 外の世界へつながる「窓」 |
9 | フェリスという女性 |
10 | フェリスとの文通と「地下室」願望 |
11 | 「あたりまえ」という巨大なハードル |
12 | 「法律の門」の前でためらう男) |
13 | 第3章 居場所がなくなるとき(家族関係からの解放 |
14 | 「居場所を失う」ことへの不安と期待 |
15 | 東方ユダヤ人への憧れ |
16 | 『変身』と対極にある『城』 |
17 | 「時代の必然」として生まれたカフカの小説 |
18 | 存在のあやうさ) |
19 | 第4章 弱さが教えてくれること(病気と死 |
20 | エコロジカル・ライフ |
21 | 「弱さ」という巨大な力 |
22 | 草の根運動のバイブルだったカフカ作品 |
23 | ホームレスと「カフカの階段」 |
24 | 自分や世界と向き合うために |
25 | カフカの小説は、自分を知るための鏡である) |
26 | ブックス特別章 ポスト・コロナの『変身』再読(コロナ禍で『変身』を訳す |
27 | 孤立する家族 |
28 | 誰が「ケア」するのか |
29 | ラストシーンに隠された不協和音 |
30 | 『断食芸人』との比較) |
31 | 読書案内 |